2010/09/02
2010/08/27
山田昌弘 『新平等社会』を読んで
2010/08/11
諏訪哲二 「自己チュー親子」を読んで
2010/07/01
新渡戸稲造 「修養」を読んで
2010/02/18
自問と自省
こんばんは。月岡です。
ご無沙汰しております。久しぶりに更新したいと思います。
娘を見ていると日々成長しているのはよくわかります。色々な言葉、文字、数字を覚えるようになりました。ただ、子供の成長は、必ずしも親の希望通りに進まないものですから、娘のちょっとした言動に親自身がくよくよしたり、怒ったりします。こうしたことはビジネスでも何でもまったく同じだと思います。
昨日と同じ日は1日とてなく、晴れの日もあれば曇りの日もありで、外的な要因にぶんぶんと振り回されて、日々泣いたり怒ったりの繰り返しで、自分の信念と申しかますか、土台がしっかりしていないとつくづく感じています。私のパソコンの横に、自分の目標とするべき心構えと自分と社会に対する将来の希望を記した紙が貼ってありますが、その境地にはあまりにも遠く、そもそも貼ってあることすら忘れてしまうことに自分自身呆れます。ふと落ち着いた瞬間に、そうだ、そうだ、忘れていたと紙に目をやり、一人得心するのですが、こうした情けない態度では目標にたどり着くにはいつになることか想像もつきません。しかし、自分自身でかくあるべきという心構えを持ち、それと現状とを照らし合わせて、反省するという作業をときどきでも行わなければ、なかなか前に進めないし、進んだと思っていても本当にそれで良いのか、迷ってばかりだろうと思います。
2月号のハーバード・ビジネス・レビューに「自問と自省のすすめ」という記事がありました。これはハーバード・ビジネススクール教授のロバート・スティーブン・キャプラン氏が記載したものです。その中で、リーダーたちが定期的に自問自答すべき7つの質問を説明しています。7つの質問とは以下のとおりです。
1.どれくらいの頻度でビジョンを伝えているか。何がビジョンであり、何が優先課題なのかを問われて、部下たちは答えられるか。
2.自分の時間をどのように使っているか。
3.部下たちに、行動を起こすきっかけとなるようなフィードバックを、タイミングよく与えているか。耳が痛いとはいえ、聞かなければならない話をしてくれる年下の社員が5,6人いるか。
4.頭のなかでは、後継者候補を少なくとも一人、あるいは数人選んでいるか。
5.アンテナを張りめぐらし事業環境の変化を察知し、それに応じて事業を見直したり、運営方法を変えたりしているか。
6.プレッシャーがかかると、どのような行動に出るか。その行動は、部下たちにどのような信号を送っているのか。
7.自分のリーダーシップスタイルは、本当の私をきちんと反映しているか。
どれもなるほどと思いますが、この中で特に面白いと思ったのは、2.の「時間の使い方」です。記事では「私はリーダーたちに、一週間単位で記録すると同時に、事業開拓、人材管理、戦略立案など活動分野に費やした時間を分類することを勧めてきた。ほとんどの人がその結果に驚いた、いやぞっとしたといってよい。最優先すべき課題とそれに費やされた時間がまったく対応していないことが明らかになるからだ。リーダーがどのように時間を使っているかという問題は、本人のみならず、そのチームにとっても重要である。」
どうでしょう。やるべき課題に時間が重点的に費やされていないということは、うすうす感じていることかも知れませんが、そうした事実をはっきりと自覚することが次の行動への一歩になるのでしょう。
続きを読む »2009/12/13
中村天風 「積極性と人生」をきいて
こんばんは。月岡です。
今日は天気が良かったですし、年末も近づいているので、大掃除をしました。娘はお手伝いをしてくれましたが、途中から飽きてしまったようです。そこで、2時過ぎごろから散歩に行きました。娘は最近走るのが好きな様で、「気持ちいいね。」と言いながら散歩中ずっと走っていました。「パパも走って。パパ走れないの。」と私にも走ることを強要するのには少々閉口しましたが。
中村天風講演録CD「積極性と人生」をききました。私は天風ファンではありませんが、何冊か本を読んだことはあります。しかし、肉声は初めて聞きました。かなりだみ声ですが、しっかりした力強い声です。この講演録は、積極性の重要性が多面的に語られていて、とても面白く興味深く聞けます。天風氏の本を読んだことがある人はもちろんのこと、無い人でも十分に理解できるような平易な言葉で語られていますので、ご興味のある人は聞いてみてください。
このCDを聞いた後、天風氏の本をペラペラと久しぶりに読みました。その中で一つご紹介いたします。CDもそうですが、氏の言葉はユーモアたっぷりのべらんめぇ調です。そこが魅力の一つです。
「生きている以上はみだりに死ぬことは許されない。と同時に、みだりに生きることも許されない。
ところが、おおむね多くの人々はみだりに生きているから、人生の三大不幸という病や煩悶や貧乏というものに侵されがちだ。だから、病、煩悶、貧乏というのは、この論理から結論すると、自ら招いたことになりますね。
現在、病をもったり、煩悶をもったり、貧乏な人は、ここいらで反省しなきゃ駄目だよ。「ああ、そうか、私は貧乏神と縁が切れない人間と思ったら、そうじゃなかった。自分で招いたことなんだ。」
そうですよ。あなた方のほうでもってウインクを与えるから、貧乏神が来るんだ。変なものにウインクを与えなさんなよ。
「玉磨かざれば光なし」の歌にもあるけど、石も磨けば玉になることがあることを忘れちゃ駄目だ。「私なんか駄目だ」と捨てちゃ駄目だ。百歩譲って、いくら磨いてても玉にならないとしてもだよ、磨かない玉よりはよくなるぜ。ここいらが非常に味のあるところじゃないか。」
2009/12/02
稲盛和夫氏 「どう生きるのか なぜ生きるのか」を聴いて
こんばんは。月岡です。
本日、娘はジブリの美術館に行ってきたようです。とても楽しかったようですので、私も嬉しい限りです。娘がお風呂から上がると、私に「パパに会えなくて、さびしかったよう。」と言ってくれたのですが、今朝もベランダまで出て見送りしてくれましたから、離れていたのはわずか12時間くらいです。そこをあえてさびしいと言ってくれるのは、娘以外にはいないでしょう。
稲盛和夫氏の「どう生きるのか なぜ生きるのか」というCDブックに付いているCDを家へ帰る道すがらと食後に書斎でききました。最初は本に附属で付いているCDなので、本の内容の一部、数分で終わるものかと思いましたが、そうではなく本のすべての内容が入っていました。そのことだけでもビックリしましたが、その内容がとてもすばらしいと思います。内容は題名のとおりのことが、力強く、確信に満ちた言葉で語られています。この内容で、書籍とCDで1,785円は驚きの価格です。これと同じ内容のCDをKCCSマネジメントコンサルティング(稲盛氏の講演のCDを販売している会社)で購入すると3,000円(+送料500円)はしますから、非常にリーズナブルと言えます。私は別にサン・マーク出版さんからお願いされているわけではありませんが、特にお勧めです。
内容については、稲盛氏の経営論ではありません。人生は何のためにあるのか、その目的は何なのか、どのように生きればよいのかということが、分かりやすく語られています。本の中で、稲盛氏がシルバーバーチに触れていたので、私は本当に驚きました。シルバーバーチというのはイギリスの交霊会に登場するインディアンの霊で、その言葉は「シルバーバーチの霊言集」として出版されています。私も、大学1,2年生の頃、かれこれ20年近く前ですが、下宿のあった東横線の新丸子という駅前の小さな本屋で見つけて読んだ本でした。こうした非科学で眉唾のお話と一般的には思えるような本に、あの大会社の創業者が触れられているのが驚きだったのです。私も学生時代に、人が何のために生きるのかが知りたくて悩んでいるときに手に取った本でした。その(私にとっては懐かしい)本からの引用で、この世の中には「因果応報」という法則があり、これは一分一厘の狂いもない、としています。この言葉だけでも、生き方として迷いの一部がとれ、背筋が伸びる思いがしますが、最終的には生きる目的は以下のことだとしています。
「心を高めるということは、生まれたときよりも少しでも美しい心になって死んでいくことだと思う。生まれたときよりは死ぬときの魂のほうが少しは進歩した、少しは心が磨かれたという状態。それは、身勝手で感情的な自我が抑えられ、心に安らぎを覚え、やさしい思いやりの心がしだいに芽生え、わずかなりとも利他の心が生まれるというような状態だ。また、そのように心を高めていくことこそが、我々の生きる目的だ。」
こうした生き方そのものを語る稲盛氏はもはや大企業の創業者、名経営者という範疇には納まりません。ほぼ聖職者です。
私は氏のCDを聞いていると力が湧いてきます。皆様も是非聞いてみてください。
2009/11/22
稲盛和夫 「実学」を読んで
こんばんは。月岡です。
私は今年の春ごろから1年間だけ町内会の班長という大役を仰せつかっているものですので、本日「歳末助け合い募金」の集金に、娘とともに近所をまわりました。寒い中だったのですが、娘はキョロキョロチョコチョコしながら、私について来てくれました。班の方が娘を見て笑顔で「ご苦労様」と声をかけてくださるし、何より娘が一緒ですので、こうした行為も大して苦になりませんでした。
先日、ある方から稲盛和夫氏の「実学」という本を薦められたので、本日読みました。私は稲盛氏がとても好きで、はっきり言ってファンなのですが、この本は氏が会計について書いた本であるため、専門家のはしくれとして、このような(失礼ながら)アマチュアの書いた本を読むことにためらいがありました。ですが、とても面白く読むことができました。京セラでは、アメーバ経営など特殊な管理会計を使っていますが、それは標準原価計算の限界がそうさせていることや、キャッシュフロー経営の重要性、固定費の増加(特に間接人件費の増加)に注意すること、設備は中古品で我慢することや、売れ残りの在庫品を廃棄すること、まとめ買いはしないこと、ダブルチェックシステムの徹底することなど、氏の経営論と会計が直結している点が随所にあり、とても面白いと思います。
しかし、氏はアメーバ経営などのユニークな経営システムを持っているだけではだめだとしています。
「一番大切なことは、経営者が社員から信頼され尊敬されていることであり、そのような経営者が自ら現場に行き、現場で担当する人たちに直接仕事の意義や目標などを話していくことなのである。すなわち経営者自らが職場の会議やコンパを通じて社員とふれあい、自分の思いを直接伝えていくことが必要なのである。
良い採算制度があるから採算が上がるのではなく、現場の人たちが採算を上げようと思うから上がるのである。そのためには経営者自身が、必要なエネルギーを現場の人たちに直接注ぐことが大切になる。私はそれを「魂を注入する」と呼んでいる。
そうして初めて、社員も心からやる気になってくれる。私は「なぜ京セラはそんなに利益が出るんですか」と訊かれたときに、「ウチは社員がよく頑張ってくれているからです。」という言葉が、心から何のためらいもなく出る。経営者が魂を注入しなければ、どんなすぐれた経営管理システムがあっても、社員を動かし、会社を向上させていくことはできない。」
他の箇所でも「「人の心をどうとらえるか」が、経営において一番大事なのです。」と書いてあります。ここが要諦なのですね。
続きを読む »2009/10/22
曽野綾子「貧困の僻地」を読んで
こんばんは。月岡です。どうもなかなか書けなくてすみません。
娘は本日伊豆旅行から帰ってきました。私が仕事から帰宅したときにはもう寝ていましたので、本人の感想は聞けませんでしたが、デジカメの中の写真ではとても楽しそうでした。今は楽しい夢を見ているはずです。
さて、この前、曽野綾子氏の「貧困の僻地」という本を読みました。これは「新潮45」に掲載された氏のエッセイをまとめたものです。氏は保守的な発言が多い人で有名ですが、その本を読むと小説家らしい特殊な捕らえ方で人間を捉えていることと、徹底したリアリストであることがよくわかります。
氏は日本財団の会長として、寄付した資金の使途を確認するために世界中の僻地に飛ぶ中で、多くの貧困を見ています。そうした現実を見た後では、我々が口する不平、不満、要求が、自己中心的もしくは無いものねだりだと思えるのです。確かに我々が日本の社会や制度について感じる不平等さや、日常的な些細な怒りなどは、世界中に歴然と存在する不幸に比べたらまったく取るに足らないことであることは間違いありません(その不幸に直面している人々は往々にしてあきらめているか、その境遇の中で得られることに一定の満足を見出しているようです)。絶望的な状況の中で、一日一日をどう生き延びていくのか、という生死の問題に直面している人間は世界中にたくさん居ます。そうしたことは観念的には理解しているつもりでも、具体性を持って自分の感覚で理解することはなかなかできません。我々はどうしても目の前の小さな世界の中で、怒ったり、泣いたり、心を捕われてしまいがちです。そういうときに、私たち途方にくれている目の前の問題は、実はたいしたことない、それほど重要なことでないということに改めて気づかせてくれるような本です。
私たちは目の前の世界を見ながら、一方で客観的に大きな視野で世界を見ていくという姿勢を持つ必要があるように思えます。自分の価値観、世界観に凝り固まって、視野狭窄に陥り、身動きがとれず窮屈そうに思える人もたくさんいます。氏の著作を読んでまったく別の視点があることも知っていて良いと思いました。
最後にこの本からの抜粋です。氏のリアリストぶりがよく出ていると思います。いじめに関する文章です。
「いずれにせよ、何歳になっても人生は戦いの面を残す。子供たちにはその自覚が要る。戦う対象は、人間だけではない。他国、組織、病気、天災、家族関係、自分の内心の不安や絶望。どんな場にも戦いの要素がついて廻る。世界は皆いい子でもなければ、人は皆平等でもないのだ。そんなでたらめを教え続けた教師と学校を、今こそ親は個別に丁寧に温かく訂正していけばいい。しかし常に心のやさしい人もいるし、お菓子を分けてくれる子もいるのだということを忘れてはいけない。」この後日教組への批判が続きます。
2009/09/27
松下幸之助 「社長になる人に知ってほしいこと」を読んで
こんばんは。月岡です。
ずいぶんと更新が滞っておりまして、失礼しました。
本日の午後、家内が2歳3ヶ月の娘の進路について、幼児教室の先生と面談をするということで外出したのですが、その外出後しばらくして昼寝から起きた娘は、家内がいないという事実に猛烈と不機嫌になり、号泣し始めました。私は弱ったなあと思いましたが、とりあえず「となりのトトロ」を流しましたら、突然ピタッと泣くのを止めて、いすに座ってテレビを見始め、主題歌をうたい出しました。トトロってすごい!!! 宮崎監督ブラボーです。
最近も日々本は読んでいるのですが、その中で私が面白いと思った本です。つい最近、松下幸之助氏に関する本がPHPから2冊出ました。ひとつは「社長になる人に知ってほしいこと」、もうひとつは「リーダーになる人に知っておいてほしいこと」です。前者がPHP総合研究所編ということで、多くの経営者からの質問に答えるという形式です。後者は松下政経塾編ということで、塾生の質問や塾生に語りかけるという形式です。どちらも読み応えがありますが、前者の方がより実践的に感じます。
松下氏の言葉は奇をてらうところや難解さがまったく無く、誰もが理解し、うなずくしかない言葉ばかりなので人気が高いのでしょう。ただし、人間はその当たり前のことがなかなかできないのですね。以下のところも当たり前のことなのですが、実践できている経営者の方がむしろ少ないのではないでしょうか。「社長になる人に知ってほしいこと」からの抜粋です。
『(従業員の勤労意欲の盛り上げる方法を問われて)百人の人を緊張させて、大いに成果をあげようと思えば、あなたの活動をはたの人が見て、“気の毒な”というようにならんといかんでしょうな。うちの社長はもう一生懸命やっている、“もう気の毒や”という感じが社員の間に起これば、全部が一致団結して働くでしょう。けど、そうでないかぎりは、あなたの活動の程度にみな働くでしょう。私はそう思いますね。人間というのはそんなもんです。
(中略)それともう一つは、あなた自身が働きがいを覚えることが大事ですね。自分が雇っている人がほんとうによくやっている、もったいないほどよくやってくれる、自分もうっかりしてられんわい、というような気分があなたに起こるということも、それと相対した一つの姿でしょうな。
(中略)そのための一つの方法として、あなたが意見を求めるということをしきりにやらないといかんですね。面倒やけどいっぺんあの男の意見も聞いてみようと。「こういう問題、きみどう思うか。」と、立ち話でもいいと思うんです。つまり、みなに相談して、みながそれに関心をもってやるという方法がいいのではないかと思いますね。』
どうでしょうか。特別なことでもなんでもないですね。自分がまず一生懸命やること、それが一番大事ということです。
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